今年誕生した佐川町の新施設「うえまち駅」では、赴きのある木造客車を展示している。明治39年に製造され、大正から昭和初期にかけてJR土讃線・須崎~日下区間で活躍していた現在のグリーン車に相当する列車で、全国で現存する唯一の四輪木造2等客車として、53年ぶりに佐川へ移設され早くも人気者になっている。靴を脱いで中に入ることができ、内装までが当時のままを再現。窓から手を振ったり、ふかふかの席に座ったり色んな写真が撮れそう。
展示されているのは「ロ418号客車」。当時全国で32両が配車されたが、現存するのはこの客車のみという貴重なもの。シートはもちろん、網棚や手すり、列車中央部にある手洗いに至るまで、当時を思い起こすことができるレトロで細やかな装飾が施されている。シンプルを追求する現代とはまた違ったモダンなデザインが新鮮。